富士山 太子館〜極寒の山頂

 二日目。
 まだ空は星空である。二日目と言ってもご来光を見るために AM12:15 の出発である。
 あまり寝付けずに3回ほど起きてしまった。結局3時間くらいしか寝られなかったと思う。


 前日雨具を着用して来て欲しいとガイドさんに言われたので、雨具を着用して登り始めた。
海抜3250m 空は晴れている。海抜 3,250m を超えた頃、熱くなってしまい、休憩中に雨具を脱いでしまった。


 雨具を脱いでしまったのだが、徐々に雨が降ってきた。とりあえず簡単に雨具を着た。ここでしっかりと雨具の下に防寒をしておけば良かったと後悔している。


 九合目あたりになると山頂へ上がる人で渋滞。雨も降ってきている。だんだん風も強くなってきた。渋滞で止まってしまうと寒くて仕方がない。真っ暗な中、渋滞で自分のいる場所を確保するだけでも大変な状況なので、ザックを降ろして防寒対策をする訳にもいかない。渋滞で止まると、その場で足踏みをして寒さをしのいだ。



 下を向きながら前について何となく歩いていたら、いつの間にか頂上に着いた。登ったぁ〜〜〜って感じじゃなく、あれ?頂上?って感じである。


頂上で凍える人々 しかし、頂上に着いた瞬間、みぞれまじりの突風が襲ってきた。頂上の小屋に入ろうにも満杯の人で溢れかえっている。中に入れない、外はみぞれ交じりの突風。寒いなんてもんじゃない。山頂にいた人は皆凍えていた。


 小屋に入って防寒をしようと思ったのだが、何時までも小屋に入れそうにないのと、入れても自分が座るスペースを確保できるだけなので、着替え等出来そうにない。仕方なくみぞれまじりの突風が吹いている中で着替えを行った。手がかじかんてしまっているので、チャックの上げ下げもなかなかできずにもたもたと着替えをした。


 だいぶ濡れてしまったが、意を決して着替えを行って良かったと思う。着替えて防寒しても足はガクガクするし、手はかじかんだままだし、小屋には入れないし・・・早く下山したいと思った。


 ガイドさんがご来光は見る事が出来ないと思うので下山しましょう。と言ってくれたので、下山する事にした。頂上には30〜40分くらいいたと思う。頂上からちょっと下に行っただけで、突風がやんだ。まさに生きた心地がした。



 

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